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ホテルからのお知らせ

ホテルマンと漁師の釣り情報

2005.08.05

VOL.3 噂の大アジに挑む!

【内容については、松前個人の釣り修行編といったもので、当ホテルの釣りパック“穴場へご案内”とは直接関係ありません。】

7月11日(月)曇り時々雨 中潮 満潮 午前11:07 波高1.5メートル

今回は私(松前)の個人的付き合いで、高校野球部の先輩と、先輩の友人2名の総勢4名で、噂の大アジを狙って平郡沖の7番灯台に行きました。

午前8時30分に出港。漁港からポイントまでは約40分。

移動中の舟は大揺れで、私は海に振り落とされないように、しっかりと舟につかまっていました。

こんなに荒れていて本当に魚が釣れるんだろうか?

そんなことを思いながら、約30分すると平郡の漁港が見えてきました。

松前「到着ですか?」先輩「あと10分だね!」

その後、平郡島が視界から消えるかなぁという頃です。

バッシャー!ガッーン!ザブーッ!ドォーン!

まるで、遊園地でメリーゴーランドに乗ったつもりが、間違えて超過激なジェットコースターに乗ってしまい、身体が右へ左へ、上へ下へとグルグル振り回されるような感覚でした。

  

10分後…

先輩「う~ん。ちょっと荒れてるなぁ」松前「(これがちょっとなの?)」先輩「よし着いた。」

大アジのポイントは水深65メートル。今回は電動でなく、手巻きのリールで挑みました。仕掛けはサビキを使用。エサは沖アミ。先輩は平然と釣りの支度を始めます。

準備ができたら先輩の「はい、降ろして」のかけ声に合わせて、みんな一斉に仕掛けを垂らしました。底に着いたら、エサを散らすためにグーッと竿を揚げるように言われ、いつも通り、素直に従う私に、早くも物凄いアタリが!

先輩「おー、来たか。ゆっくり巻いて。」
指示通りゆっくり巻きましたがリールが空回りします。

松前「あの~、全然動かないんですが根掛かりじゃないですかねぇ?」
先輩「いや違う。頑張れ!」

確かに少しずつですが揚がっているのですが、「これが魚か!」というほど力が強い。

大揺れの船上でバランスをとりながら懸命にリールを巻き続けること3分。やっと魚影が見えてきました。

先輩「やっぱりダブルじゃ。重かったろう。」

なんとしょっぱなから、30センチ級のアジが2匹、水面で大暴れしているではないですか。

先輩「松前君。もっと竿を立てて。」

右へ左へ動き回るアジをバラさないように悪戦苦闘しながらも、なんとか水面まで引き上げると、先輩はいとも簡単に2匹のアジを玉網ですくってくれました。

これだけ魚の引きが強いとおもしろい。

私は手つきが悪いので、余計な力が掛かり、巻き上げる間に何度も体勢を変えましたが、海がシケていなければ、もう少し楽に釣り上げることができたのではないかと思いました。

いつもの釣りならここで「ハイポーズ」と写真を撮るのですが、今回はまったくその余裕はありません。さらに、釣り針を外すために下を向いていると、今度は堪えきれないほどの吐き気に襲われました。

2週間後、広島から同じポイントで大アジを狙う団体様が泊まりがけでいらっしゃいました。この時は、釣り舟はお客様が直接手配されたので、私はご宿泊とご宴会だけをお世話させていただいたのですが、帰りに釣果についてお尋ねすると、

「朝の5時半に出港して8時間も釣りをして、結局12人で大アジはたったの2匹。帰りにデンゴ(小アジ)を釣ったけど、これじゃぁ物足りない。」と不満をこぼしておられました。

その時、私はいつも船頭さんや先輩が言っている言葉を思い出しました。

「松前君。釣りはね、朝早ければ釣れるというものじゃないんだよ。大切なのは潮を読むこと。釣りのテクニックよりもそっちの方が重要。今日釣れたポイントでも、次回潮が合わなければ全く釣れないんだから。」

どんなに船頭の腕が良くても、自然には勝てない。

ホテルマンの私にも、“釣り”というものが少しずつわかってきたような気がしました。

   

 

【板前さんからワンポイントアドバイス】

今回、板前さんからのワンポイントアドバイスは、松前の船酔いがひどかったために、釣果のほとんどをスタッフに分配してしまったので中止させていただきます。
写真は、わが家の夕食用に板長が刺身を引いてくれたものです。

  

 

漁師さんが言っていました。
「一度血を吐くまで船酔いをすると、身体が覚えてしまうので、もう酔わなくなる」と。

今回、私は船酔いの苦しさに途中で、「早く終わって帰りたい!」と思いました。情けない話です。しかし、その苦痛を忘れさせてくれたのはガンガンくる大アジの引きでした。

あれはまぎれもなく魚との格闘でした。

今、私は釣りの魅力にはまりそうです。釣りは奥が深すぎて、毎回、頭で消化しきれないほどの体験をしています。

ホテルマンというのは人脈がすべてです。
私はたくさんの素晴らしい漁師さんに支えられて釣りプランを始めました。私の役割は漁師さんとお客さんのパイプ役。これまでも、両者の意見の橋渡しを精一杯やってきたつもりでしたが、最近、自分自身が釣りの体験を積むことで、もっと深いところで両者の気持ちが理解できるようなった気がします。

「大物狙いはいたしません!」

これまで“釣果にこだわった安全で楽しい釣り”だけを提案してきましたが、考えが少し変わりました。