2024.11.09
笑いあり、涙あり おもてなしの悪戦苦闘! VOL.118
【2 年ぶりのニュースレター】
不器用な私は「継続」することだけが唯一の取り柄です。継続にこだわりますが、課題のハードルは低く設定します。例えば毎日英単語を1つだけ覚えるみたいな感じです。1 日 1 語でも 10 年継続したら 3650 語ですが、1 週間ではたった 7 語ですから短期勝負には向きません。
ダイエットも継続しています。110 キロから 80 キロまで1 年間で 30 キロ減量したのは面白い挑戦でしたが、13 年継続しているうちに胃袋が小さくなって本当に食べられなくなりました。おかげで肝臓、糖尿、コレステロール、中性脂肪などの数値はすべて正常です。
3 年前にコロナ禍で始めた e スポーツ事業も地道に継続して、やっと本紙で報告できる状態まできました。e スポーツには多くの可能性がありますが、私が今もっとも重要と考え取り組んでいることを今回はご報告させていただきます。
【e スポーツの現在地】
「英語を話せると将来役に立つ」と誰もが知っていても、実際に英語が話せる人は少ないのが現状です。デジタルの知識やスキルを身に付ければ、学生が就職する際に大きな武器となります。しかし現実はどうでしょうか?
2020 年からのコロナ禍でホテルは大ダメージを受けました。「宴会」「旅行」の自粛で売り上げが消滅しました。それは今後も柳井市でホテル経営を続けていくべきかを考える良いきっかけとなりました。ふと、こんな疑問が浮かびました。「コロナ禍を凌げば元通りになるのか?」答えは「NO」です。日本は少子高齢化・人口減少が進み、従来のホテル経営をしていたら宿泊も宴会もお客様は減る一方です。
「コロナ後も柳井市でホテルを継続するために何をするか?」それは新たに「○○プラン」を始めるというような小手先の話ではなく、今後何十年も地域の方々や社会から必要とされるホテルになること。「必要とされないならホテルをやめてしまおう」というくらいの話です。
少子高齢化・人口減少社会でもっとも重要なのは次の時代を担う若者の活躍です。そこでホテルを「デジタルを楽しみながら学べる空間にしよう」と考えました。今の社会問題を解決するには「デジタルの力」の活用なしには考えられません。そこで文系も理系も関係なく、男の子も女の子も、体力のある子もない子も、不登校の子も、若者みんなが大好きな e スポーツを入口にして、同時にデジタルについての知識とスキルも学べる空間を提供する。ホテルが持つたくさんの部屋(空間)が若者の役に立ち、学んだ若者が地元企業で活躍すれば「働き手不足」の解消に繋がり、それはすなわち地域活性化にも繋がります。
そんな夢みたいなことを考えて e スポーツ事業を始めました。2024 年 8 月からスタートした山口県デジタル技術振興財団主催の「デジタルエデュテインメント推進事業」では、山口県の高校生のデジタルリテラシーを高めるための講座の企画・運営を NASEF JAPAN(国際教育 e スポーツ連盟ネットワーク日本本部)と柳井グランドホテルが共同で受託して、2025 年 3 月まで「3D プリンター」「メタバース」講座など実施することになっています。
e スポーツという楽しいことを入口にしていますが、県内外の一流講師によるデジタル講座のレベルはかなり高いにもかかわらず、山口県の高校生、高専生、大学生は講師陣が驚くほど積極的に学び理解しています。この若者達が日本の救世主になるのだと私は本気で思っています。
28歳ホテルマンDX奮闘記① 「夢中を経験する高校生たち」
皆様こんにちは。柳井グランドホテル支配人の松前あつしです。ここからは「デジタル・エデュテインメント推進事業」で行ったデジタル講座の振り返りレポートを書かせていただきます。
私は今年で 28 歳、高校生を終えてまだ 10 年しか経っていません。だからこそ、本事業の全体プロデュースをしている社長よりも私の方が、受講生が得た学びや感じていることを近い感覚で理解できると考えています。今回は約 40 名の参加者で非常に盛り上がった、第 1 回目「マインクラフト講座」の振り返りです。
マインクラフトは、パソコン上で素材を組み合わせて建物を作り、自分だけの世界を作り出せる若者に人気のゲーム。発想次第でなんでも作り出せるため、「想像を形にする」という大きな学びを与えてくれます。今回の講座では学習目的に特化した教育版を使用しました。
参加者は講師のレクチャーを受け、グループに分かれてマインクラフト内で作品づくりを開始。まず「与えられたテーマをどう表現しようか?」とメンバー同士で相談し、作品の計画からスタート。計画が決まったら、今度は一転して夢中でマインクラフトに取り組んでいました。
高校生たちが夢中になったときのパワーはとてつもない大きさです。新しいアイデアをひらめいたらすぐに取り入れ、昼食休憩もそこそこに会場へ戻り再びパソコンの前へ。これほどの熱意で仕上げられた作品は非常に作りこまれており、私も成果発表を見て「短時間でよくぞここまで!」と感嘆しました。
単にゲームで遊んでいるだけじゃないか、という見方もあるかもしれません。しかし裏を返せば、彼らは大好きなゲームですさまじい集中力を発揮しているともいえます。豊かな発想を形にするために一生懸命取り組んだ高校生たちは、自覚のないうちに大切なことを体得していると私は感じました。
社会人であれば、熱意と集中力のこもらない仕事に価値がないことは誰でも知っています。しかし、熱意と集中力を持って取り組む感覚そのものを知らなければ、勉強や仕事にもそういった感覚で臨むことはできません。
そうした意味で、高校生たちがゲームを楽しみつつも「もっと学びたい!」という気持ちを引き出すというこの講座の目的の一つを達成できたのでは、と安堵した一日でした。
次回に続く
めざせTOEIC Test 700点オーバー~ホテルマンのドラゴン桜~ その91
「異国の友人から得た学び」
久しぶりの英語のコーナーです。最近はただ英語を勉強するのではなく、実際に英語で会話する機会を増やし、ビジネスシーンでも使えるようになろうと努力しております。毎日わずかな積み重ねにしかなりませんが、一方的な情報をいかに正確に読み取れるか競う試験とは違い、実際の英会話は情報を受け取っては返す双方向のやり取りです。毎回必死に受け取りと返信を繰り返しているので、ただ勉強しているよりも成長が早いと実感しています。
英語を使えるようになる練習を重ねていく中で大きな転機となったのが、ここ最近知り合った海外の友人たちの存在です。小学校以来の私の友人(日本人)が、大学時代のホームステイで知り合った海外の友人を柳井に招待した歓迎会に、私も何度か参加したことがきっかけとなりました。彼らは母国語が英語ではないため、勉強して英語をマスターしたそうです。遠路はるばる柳井へ来た彼らをもてなすために私も拙い英語で悪戦苦闘。なんとか話は通じているようです。
彼らと話していて思ったのは、たとえ稚拙な英語であっても、話しかけてみる心意気が大切、ということでした。これは私の感覚的な話ですが、悪戦苦闘しつつも言葉を交わしていると「ここまで英語が崩れていても大丈夫」というセーフラインがなんとなく見えてきました。このセーフラインの感覚を掴むと、「正しい英語」のプレッシャーが弱まり、だんだんコミュニケーションが楽しいと感じてきました。
異国の友人たちのおかげで、英語が使えるという自信が少しずつ付いてきました。先は長いですが、これからも積極的に話しかけ、徐々に英語の正確さも上げていきたいと思います。
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