2021.10.17
『やっぱり安定感のある柳井グランドホテルと上関の漁師!』
山口県内の新型コロナウイルス第5波が終息しつつある8月下旬、直接電話で予約して不安ながらも10月を心待ちにしていたところ、機を合わせたかのように全国の緊急事態宣言が解除された。
そして近年、何故か機を狙っていたかのような台風襲来も気配なし。10月10日は昔から晴れの確立が高い日とも言われ、まさに釣り日和間違いなし。19年目となる釣りパック劇場の始まりです。
今回、1年半以上続くコロナ禍の鬱憤を晴らすべくして集まったのは11名。うち女性が6名で初参加は4名。常連メンバーの都合がつかない中、フレッシュな顔が揃った。
まずは釣り前日の夕方。ホテル到着後すぐに柳井グランドホテル自慢『漁師の晩餐』。コロナ対策のためすべて個別に取り分けてあったので、大皿でどんどんと豪快さはなかったものの目を見張ったのは『鯛のお頭煮つけ』。頭だけで約20cmあり、この真鯛はおそらく全長は50cmオーバーあったと思われる。
しかし初参加の女性は「どこを食べるんですか?」と味わい方が分からない。そこでまずはコシコシの頬肉を薦めると『美味しいぃ~』。次に少しグロテスクではあるが目玉を周囲のゼラチンと共にと薦めると躊躇うことなく『プルンプルンで美味しいぃ~』。あとは骨の周りをと…、気が付けばものの見事に食べつくし、鯛尽くしの料理を堪能し、明日は50cmオーバーの鯛を釣る夢を抱きながら就寝。
ホテルから車で約30分。もう故郷と思えるようになってきた上関の海はベタ凪。天気も良すぎて10月とは思えない暑さ。出迎えは名物漁師のてっちゃん。開口一番『今回は女の子多いなぁ。しかもみなべっぴんじゃあ!』と新しい船を手に入れ上機嫌なのか、相変わらず饒舌で朝からテンション高く楽しい。
しかし驚いたのは今まで『トイレは無いから…』が口癖だったのに、今回は『5分でトイレ連れて行くんで遠慮なく言って』と。『どうしたてっちゃん?』ということで釣り場は「道の駅 上関海峡」沖、例年はカワハギか鯛、上関大橋まで流されると地獄のベラ街道が待っている。
着底一発、当たりは小さいが「いるねぇ~」。カワハギ・鯛が上がってくるが、初心者恒例の「お祭り騒ぎ」も勃発。2艘の漁師は操船しながらの対応で手を休める間がない。すると早速、トイレタイムで1艘が帰港続いてもう1艘も…、果たして今回は釣りになるのか?
さてさて釣り始めから約2時間後、何やら竿先が大きくしなり道糸が暴れ船の底へ。緊張が走る中リールを淡々と無言で巻いている女性の初心者。10分の格闘後、赤くデカい魚体が見えた。
『昨日の煮つけ?』
「50cmオーバーの鯛じゃ!!!」
しかし運悪くタモが無い。釣り上げれるのか?ちょっと厳しいかと思った瞬間、漁師が道糸を素早く手繰り寄せ見事に船上へ。
『でっかー』
鯛ではこれまでの釣りパックで見た中では最大級の大物。「もう1匹おるかもよ?」と言った1時間後、本当に2匹目も釣り上げる。
小柄で、はにかんだ笑顔の彼女の反対側(左舷)では、小物を選んで釣っているみたいな釣果に男性陣は形無し。面目躍如の為に追記すると40cmオーバーの黒鯛(チヌ)や、漁師も釣ったことが無く、海底を歩くと言われている40cm級の「ほうぼう」、黄金色に輝く「金メバル」、名物の青ベラ、赤ベラが爆釣だったのは言うまでもない。
とにもかくにも、相変わらず上関の海神様は初心者に大物を、女性には上関の楽しさを、男性には海の厳しさを教えてくれる。来年はいよいよ20年目を迎える。今までお世話になり続けてきた柳井グランドホテルと上関の漁師の皆々様に、恩返しをしたいと誓った2021年 釣りパックでした。 2022年 釣りパックも今から楽しみじゃ。
小野田の山本
2021.10.17