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カレーライス、ハンバーグ、スパゲティー.....
私の子供の頃の定番メニューはこれでした。
そして、何かのご褒美の時に両親が食べさせてくれたのがステーキ!
○○牛とかいうブランド牛も知らなければ、ロースやフィレなど部位にこだわることもない。
とにかく「ステーキが食卓に並ぶ」ことは、子供の頃の究極の贅沢だったような気がします。
現在わが家では夫婦で帰宅が遅いときは、夕食は弁当ということが多いのですが、息子のリクエストはいつもステーキ弁当。息子は青っぱなを垂れているのも私の子供の頃そっくりなら、ご馳走といえばいつもステーキという単純さも私にそっくりです。
しかし、子供の頃あんなにステーキと言っていた私が、大人になると、めったに食べたいと思わなくなるから不思議です(極上品ならいつでも食べたいと思うのでしょうが...)。
そのかわり、大人になると魚を食べたいと思うことが多くなりました。ご飯のおかずならサバやアジ、サンマの塩焼きがいいですね。私はしょう油やポン酢など一切かけずにそのまま食べるのが好きです。お酒を飲みながら食べるなら、お刺身に始まって酢物、煮物、揚げ物、汁物までかなり食べます。
特に最近になって大人の味覚になったのかなと思ったのは、鯛の刺身がおいしいと感じたことです。以前は、そんなに思わなかったのですが、養殖のヒラメを食べていて、何となく「もの足りない!」と感じたのです。
「鯛の刺身はもっとおいしかった」と。
そんな思いをもって天然鯛の刺身を食べると、これまで口の中で感じることのなかった“深み”を感じたのです。
鯛の刺身を食べてそこまで感動したことはなかったのに、一体どうしてしまったのでしょう。
きっと、子供の頃は肉ばかり食べていたのに、大人になると自然と魚を好んで食べるようになったように、魚も、ハマチやアジなどの青魚から鯛やヒラメの白身魚。さらに養殖魚や天然魚、水槽から揚げたばかりの魚から、2〜3日経過したものまで色々食べているうちに、味覚が「これが一番!」と反応するよるように進化したのでしょう。
ただ、料理は天然物や高級品だけがおいしいというものでもないと思います。
やはり一番おいしいのは、幼い頃食べていた“おふくろの味”でしょう。
私が今でも食べたいと思うのは、母のハンバーグとみそ汁です。
私の母は柳井グランドホテルが松前旅館だった頃、厨房で高級料理というよりはむしろ家庭の夕食という感じの料理をお客様のために作っていました。
母のハンバーグは、テレビ番組“どっちの料理ショー”で見るような高級な食材は使っていませんでしたが、とにかく手間をかけていました。幼い私はなかなかできないので待ちきれなかった思い出があります。
おそらく母は「お客様においしい料理を食べていただこう」と愛情をいっぱい込めていたのだと思います。
そう言えば、私共の小田料理長はいつも言っています。
「料理人の技術なんて、あるレベルまで到達するとそんなに変わるもんじゃないよ。最終的においしいとかおいしくないとかは、料理を作る人間がお客さんにおいしい料理を食べてもらいたいと本気で思うかどうか。
たったそれだけでみそ汁の味だって変わるんだ。」
私が“うまい”と感じた鯛のお刺身を、小田料理長は“真鯛の生チリ”として、刺身をしょう油ではなく、裏ごしした鯛のキモを、カボスの絞り汁を独自の方法で調合した特製のポン酢にといて召し上がるオリジナルの一品にしています。
もちろん天然物なので、予約なしでは食べられません。
ついでにこの時期のお薦めは、“美食倶楽部はらだ”さんのもずく。これは最高です。
人に教えたくないくらい本当においしいもずくです。
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